PHPフレームワークの中でも、Laravelは特に人気が高く、Webアプリケーション開発の効率を大幅に向上させます。この記事では、Laravelの基本から実践的な開発手法まで、初心者から中級者向けに解説します。
1. Laravelとは？
Laravelは、PHPで書かれたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。シンプルな構文と豊富な機能を備え、RESTful API開発や認証システム、データベース操作を簡単に実装できます。
Laravelの主な特徴
- Eloquent ORM：データベース操作を直感的に行える
- Bladeテンプレートエンジン：ビューの管理が容易
- Artisanコマンド：開発効率を上げるコマンドラインツール
- 組み込みセキュリティ機能：CSRF保護、SQLインジェクション対策など
Laravelの公式ドキュメントは、こちらで確認できます。
2. Laravelのインストールと環境構築
Laravelを利用するには、まず開発環境を整える必要があります。
必要なツール
- PHP（8.0以上）
- Composer（PHP依存管理ツール）
- MySQLまたはPostgreSQL
インストール手順
- ComposerでLaravelをインストール
composer global require laravel/installer - 新しいプロジェクトを作成
laravel new myapp - 開発サーバーを起動
php artisan serve
これで、http://localhost:8000にアクセスすると、Laravelの初期画面が表示されます。
3. Laravelの基本的な構造
LaravelはMVC（Model-View-Controller）アーキテクチャを採用しています。
| ディレクトリ | 役割 |
|---|---|
app/Models |
データベース操作を担当 |
app/Http/Controllers |
ビジネスロジックを処理 |
resources/views |
フロントエンドの表示を管理 |
routes/web.php |
ルーティングを定義 |
例えば、シンプルなブログアプリを作る場合、以下の流れで開発します。
- ルーティング設定（
routes/web.php）Route::get('/posts', 'PostController@index'); - コントローラ作成
php artisan make:controller PostController - モデルとマイグレーション作成
php artisan make:model Post -m
4. データベース操作（Eloquent ORM）
LaravelのEloquent ORMを使うと、SQLを直接書かずにデータベース操作が可能です。
// 全記事を取得
$posts = Post::all();
// 新しい記事を作成
Post::create([
'title' => 'Laravel入門',
'content' => 'Laravelは便利です'
]);
さらに、リレーション（関連付け）も簡単に定義できます。
// UserモデルとPostモデルを1対多で関連付け
class User extends Model {
public function posts() {
return $this->hasMany(Post::class);
}
}
5. 認証システムの実装
Laravelには、ログイン・登録機能を簡単に追加できるBreezeやJetstreamが用意されています。
composer require laravel/breeze --dev
php artisan breeze:install
npm install && npm run dev
php artisan migrate
これだけで、ユーザー認証機能が自動的に構築されます。
6. デプロイ（本番環境への公開）
Laravelアプリを公開する場合、HerokuやLaravel Forgeが便利です。
- Herokuの場合
heroku create git push heroku master - 共有ホスティング（例：Xserver）
FTPでファイルをアップロードし、.env設定を調整します。
7. さらに学ぶためのリソース
- Laravel公式ドキュメント
- Laracasts（動画チュートリアル）
- 日本語コミュニティ（Laravel.jp）
まとめ
Laravelを使えば、効率的にWebアプリケーションを開発できます。この記事を参考に、ぜひ最初のプロジェクトを作ってみてください。
「どの機能から試してみたいですか？」 コメントで教えてください！
