Raspberry Pi は、教育からIoTプロジェクトまで幅広く活用されるシングルボードコンピュータです。しかし、そのポテンシャルはコマンドライン操作だけにとどまりません。GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)アプリを開発すれば、より直感的で使いやすいツールを作成できます。
この記事では、Raspberry Pi で初めてGUIアプリを開発する方法を、初心者にもわかりやすく解説します。Pythonを使ったシンプルなアプリ作成から、本格的なインターフェースの設計まで、ステップバイステップで進めていきましょう。
目次
ToggleなぜRaspberry PiでGUIアプリ開発をするのか?
Raspberry Pi は小型ながら十分な性能を持ち、タッチスクリーン対応ディスプレイと組み合わせれば、独自のタッチパネルアプリケーションを作成できます。例えば、以下のような用途が考えられます。
- ホームオートメーション(照明やエアコンの制御パネル)
- 組み込みシステムの操作画面(工場機器のモニタリング)
- 教育用ツール(子ども向けのプログラミング学習アプリ)
GUIを活用すれば、非技術者でも操作しやすいシステムを構築できます。
Raspberry Pi でGUI開発を始める前に準備するもの
- Raspberry Pi 本体(Raspberry Pi 4 または Raspberry Pi 5 推奨)
- OSのインストール(Raspberry Pi OS が最適)
- Python のセットアップ(デフォルトでインストール済み)
- 開発環境(Thonny IDE または VS Code)
- タッチスクリーン(任意)(公式ディスプレイ も利用可能)
PythonでGUIアプリを作る:Tkinterを使った基本
Pythonには標準ライブラリとして Tkinter が含まれており、初心者でも簡単にGUIアプリを作成できます。
1. シンプルなウィンドウを表示する
import tkinter as tk
# メインウィンドウを作成
root = tk.Tk()
root.title("初めてのGUIアプリ")
root.geometry("400x300")
# ラベルを追加
label = tk.Label(root, text="こんにちは、Raspberry Pi!")
label.pack()
# ボタンを追加
button = tk.Button(root, text="クリック", command=lambda: print("ボタンが押されました"))
button.pack()
# アプリを実行
root.mainloop()
このコードを実行すると、ボタン付きのウィンドウが表示されます。
2. ウィジェットを活用する
Tkinterには、ボタン、入力欄、チェックボックスなど、さまざまなウィジェットが用意されています。
ウィジェット | 用途 | コード例 |
---|---|---|
Label | テキスト表示 | tk.Label(root, text="表示テキスト") |
Button | クリック可能なボタン | tk.Button(root, text="OK", command=関数名) |
Entry | テキスト入力欄 | tk.Entry(root) |
Checkbutton | チェックボックス | tk.Checkbutton(root, text="選択") |
より高度なGUI開発:PyQt / Kivy の選択肢
Tkinterはシンプルですが、よりリッチなUIを求める場合、PyQt や Kivy がおすすめです。
PyQt の利点
- デザイン性が高い
- Qt Designer でドラッグ&ドロップUI設計が可能
- マルチプラットフォーム対応
from PyQt5.QtWidgets import QApplication, QLabel, QWidget
app = QApplication([])
window = QWidget()
window.setWindowTitle("PyQtアプリ")
label = QLabel("Hello, Raspberry Pi!", parent=window)
window.show()
app.exec()
Kivy の利点
- タッチ操作に最適
- モダンなUIデザイン
- スマホアプリのようなインタラクション
from kivy.app import App
from kivy.uix.label import Label
class MyApp(App):
def build(self):
return Label(text='Kivyで作ったアプリ')
MyApp().run()
Raspberry Pi でGUIアプリを配布する方法
完成したアプリを他のRaspberry Piで動かすには、以下の方法があります。
- Pythonスクリプトを共有 →
.py
ファイルを配布 - 実行可能ファイルに変換 →
PyInstaller
で.exe
または.elf
化 - Debianパッケージ化 →
dpkg
でインストール可能な形式に
まとめ:Raspberry PiでGUI開発を楽しもう
Raspberry Piを使えば、Python + Tkinter で簡単にGUIアプリを作成できます。さらに PyQt や Kivy を活用すれば、本格的なインターフェースも実現可能です。
「タッチパネル制御のダッシュボード」や「IoT機器の操作パネル」など、アイデア次第で無限の可能性が広がります。ぜひ、この記事を参考に、あなただけのオリジナルアプリを開発してみてください!
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